昨年はあまり行けていなかったのですが、今シーズンはデイゲームのシーバスに出かける機会が増えそうです。
たぶん、ナイトゲームよりデイゲームのほうが通いやすくなる気がするんですよね。
と、いうわけで、ひさびさに釣具やさんに行って、春のデイゲームで活躍しそうなルアーを3つほど買ってきました。
最近はロストしたルアーを買い直したるするだけのことがほとんどでしたが、久々に使ったことがないルアーに手を出してみました。
短時間でしたが、軽くスイムチェックもしてきたので、今回の記事は
「こんなルアーを買いましたよ」
っていうのとの
「スイムチェックをしたらこんなルアーだったよ」
っていう内容になります。
よろしければ、お付き合いください!
ボウズではない!あくまでスイムチェックなのだ
最近は本格的に暖かくなってきましたが、買ったルアーを持って釣り場にでかけたのは少し前のこと。
その時は寒くはなかったですが、ウェーディングしてみると水温はまだ低めでした。
水質もそこそこクリアで、まさに春先って感じのコンディションです。
釣果的なことを先に言うと、1時間少しロッドを振ってボウズ。
しかし、いいんです。
今回の目的は、新規購入ルアーのスイムチェックなのですから。
はなから釣果は狙っていないのです。
狙って釣れなかったらボウズなのですが、そもそも本気で魚を狙っていなかったのでボウズではないのです。
わざわざウェーディングしたのも、なるべく水面に近い距離でルアーのスイムチェックをしたかったからであって、釣果を追い求めたからではないのです。
わたしはまだ負けてはいない。誰が何を言おうと、断じて負けてはいない。
春先のデイゲームで活躍するルアーってどんなの?
話が脱線しましたが、春先のデイゲームで活躍するルアーについて考えてみます。
とは言っても、地域やポイントによってもそこそこ差があると思うので、今回は僕のホームポイントである「阪神間の湾奥シャロー」での話です。
とはいえ、全国的に共通している部分も結構あるとは思います。
春先は水がクリア
暖かくなってきたとはいえ、春先の水温はまだまだ低いので、普段は濁っている湾奥シャローと言えど、水中のプランクトンが少ないので、水色がクリアな状況が多いです。
雨や風向きなどの要因で濁りが発生することもあるんで、一概には言えないんですけどね
ま、いつも濁りが発生している初夏と違って「クリアな場合もあるし、濁っている場合もある」程度に考えていた方がいいかもしれません。
しかし、いざ水がクリアな状況に出くわして、かつデイゲームだと、シーバスの視界がかなり効くのでルアーを見切られやすくなります。
春先はベイトが小さい
春先のシーバスのメインベイトは、いわゆる「マイクロベイト」と言われる小魚やプランクトン的なヤツが大半になってきます。
ナイトゲームだと「バチ」がメインベイトになるんですが、日中にバチはでませんからね。
マイクロベイトの種類にはかなりご当地性があるのですが、阪神間の湾奥シャローでメインとなるマイクロベイトは、ボラの幼魚「ハク」です。
大きさはだいたい2〜3cmくらいだと思います。
まれにシーバスが大好きなボーナスベイトの「カタクチイワシ」が入ってくることもありますが、回遊してくるカタクチイワシのサイズも、まだ小さいことがほとんど。
とにかくシーバスが捕食しているベイトが小さいんですよね。
なので小さいルアーが有利
・春先は水質がクリアなことが多く、シーバスにルアーを見切られやすい。
・春先はシーバスが捕食しているベイトのサイズが小さい。
要は、水質がクリアでも見切られにくく、ベイトに近いサイズのルアーが良いんですよね。
で、その条件を簡単に満たすのが「小さなルアー」です。
でも、ある程度のアピール力は欲しい
水質状況とベイトにマッチした小さなルアーが良いとはいえ、まだまだ春先は「やる気のあるシーバス」の数が少ないシーズンです。
水温が上がりきっていないので、シーバスが十分にエサを追っかけることができないんですね’。
なので、秋のハイシーズンなんかにくらべて、そもそも食い気のあるシーバスに出会える確率が低かったりします。
そのため「エサを食う気マンマン」で入ってきているシーバスに、最低限「ルアーの存在を気づいてもらえるアピール力」は欲しいところなんですよね。
確実にシーバスの付き場所がわかっているようなポイントで釣りをするなら(例えば有力なストラクチャーなんかの一級ポイントに)やる気のあるシーバスが陣取っているので、一概にそうとも言えません。
しかし、僕がホームとしているオープンシャローエリアはどうしてもシーバスが安定して居着くことができる「水深がある隠れ場所」がないので、回遊系のシーバスがメインとなってきます。
もしくは、潮位に合わせて近隣ポイントをウロウロしている「居着き系回遊シーバス」ですかね。
つまり「水質がクリアでも見切られにくいルアー」
もしくは「ベイトに合わせた小さめのルアー」でありながら、最低限シーバスに気づいてもらえるだけの「アピール力のあるルアー」が必要になってくるんですよね。
メインとなるのは「小型のバイブレーション系」ルアー
と、いうわけで、シルエットは小さいけれども、シーバスに気づかせるだけのアピール力と水押しの強さが欲しいので、小型のバイブレーションが強いシーンが多いんじゃないかと思っています。
なので、今回は超小型のバイブレーションをメインに3つほどルアーを買ってみました。
「UKベイト7」という、半分ワームみたいなのも買っていますが、アピール力が強いルアーで食わなかったときの「フォロー」的に考えています。
アイアンマービー55
アイアンマービー55は、エバーグリーンから発売されている55mm、13.5gの非常にコンパクトな鉄板バイブレーションです。
アイアンマービーの系譜
コアマンのIP-28からブームが始まった「30g程度で75mmクラスのソルト用鉄板バイブレーション」の系譜の中では、最後発の部類に入ります。
そして、後発系にありがちな激安ルアーでもありません。
発売当初は
「なぜ今さら75mmサイズの、なんの変哲もない鉄板バイブレーションを発売するのだろう?」
と思いましたが、実際に使ってみると超納得。
飛行姿勢が安定しているので空中でルアーが回転してしまうことがありませんし、ボディへのフック絡みも起こりません。
そして、むちゃくちゃよく飛んで、しっかりと泳いでくれる。
鉄板バイブレーションにありがちなトラブルを極力排除した上で、基本性能を突き詰めた、非常にレベルの高いルアーでした。
アイアンマービー75も愛用しているルアーです。
そんな、高性能鉄板バイブレーション「アイアンマービー75」のダウンサイジングモデルが、このアイアンマービー55です。
期待が持てるじゃないですか!
アイアンマービー55の特徴
アイアンマービー75のラインアイは1個でしたが、アイアンマービー55には2つのラインアイがついています。
」これは、複数のベイトパターンに対応できるようにするためらしいですね。
フロントアイだと、アイアンマービー75を継承したハイピッチなウォブリングアクション。
リアアイだと、ワイドなアクションになります。
アイアンマービーがハマりそうサイズ感のマイクロベイトは、小さいカタクチからハク、稚鮎など種類が多いので、ベイトに合わせてアクションを変えることができるのはありがたいポイントですね。
アイアンマービー55の長所
とにかく飛距離が凄いです。
重心配分が良いのかバランスが優れているのか、原因はわからないのですが、飛行姿勢がバチっと決まっていて空中でブレません。
空気を切り裂いて矢のように飛んでいきます。
「小さなルアーで遠いポイントを攻めることができる」というのは、かなりのアドバンテージになるんじゃないでしょうか?
もちろん、アクションもよかったです。
鉄板バイブレーションなので沈めて使うこともできますし、かなり汎用性が高いルアーです。
近いポイントで反応が悪い時に重宝しそうなルアーですね。
余談ですが…
完全に余談なのですが、アイアンマービーのオリジナルサイズである75を監修したのが佐川洋介さん。
ダウンサイジングモデルの55を監修したのは「職業釣師」の小沼正弥さんです。
サイズごとの監修するプロアングラーが変わるのはあまりないことだと思うので、面白いですよね。
小沼正弥さんはでかいルアーも使われていますが、他のプロアングラーが作らないようなコンパクトサイズのルアーを多数プロデュースされています。
シーバスの食いが渋いタイミングで、コンパクトルアーがいかに効くかを熟知されているので、アイアンマービーの55サイズを作ろうと思ったのかもしれませんね。
UKベイト7
UKベイト7のサイズは70mm、重さは7g。
パット見たかんじ、小さなVJみたいなルアーです。
流行りの「VJ系ルアー」との相違点
どうやら、ウェイトをワーム素材でコーティングしてあるルアーみたいです。
ウェイトとワーム部分が一体成型になっているので、流行りの「VJ系ルアー」のようにワーム部分を交換することができません。
昔、シーバスルアーメーカー「ブロビス」から発売されていた「ハイブリッドスイマー」みたいです(コンセプトは全然違うけど)
ワームが交換できないメリット
ワーム素材のルアーなのに「ワームが固定式=交換できない」っていうのかなりネガティブな印象を受けますが、僕はメリットもあるんじゃないかな、と思っています。
ワームの交換ができないってことは、逆に考えると
「魚がアタッてきたときにワームがずれる」
というトラブルは起こりませんし、VJ的なルアーにありがちな
「ワームを正しくセットしないと良いアクションがでない」
なんてことが起こりようがないです。
面倒が無いですし、ワームが交換できるタイプのルアーにありがちな「ワームが正しくセットできていないために「開発者が意図した最高のアクションが出ない」なんてことがなく、誰が使ってもハードルアーと同じように規定のアクションが出せるっていうのは良いところですよね。
ワームが交換できないデメリット
ですが、ワーム部分が交換できないデメリットは確実にあって、ワーム部分に重大な破損が発生した場合は、最悪買い直す必要が発生します。
多少のダメージなら、接着剤とかを使って修理すれば済む話なんですが、例えばテールがちぎれてしまったりしたら、もう直しようがないですからね。
こんなときにワーム部分が交換可能ならばワームを取り替えれば済む話なんですが、UKベイトだったら買い直すしかないですからね。
金銭的&精神的なダメージは大きいかもしれません。
とはいえ実際に触ってみた感じ、そこそこ頑丈そうなワーム素材だったので「そこまで破損は多くないのかな」っていうのが第一印象です。
フグとかのキバ系の魚にかじられたら、さすがに無事にはすまないでしょうけどねw
スローリトリーブ革命!
VJ系のルアーが軒並み早巻きで使うのに対して、UKベイトはスローで真価を発揮するルアーです(逆に早巻きには弱いと思います)
アクションは、ウォブリングではなくてローリング主体で、低速域からしっかりと動き始めます。
文字で表現するのが難しいのですが、リトリーブはスローでもルアーはしっかり動いていて、しかも派手すぎずにちょうど良い感じなんですよね。
例えるのなら、柔らかくなったローリングベイト的な?
まさに「食わせのアクション」ってかんじですね。
渋い局面で活躍しそう
UKベイト7はワーム素材なんですが、動きが大人しそうに見えるのは見た目だけ。
低速域から「ブルブル」とボディを震わせてしっかりと泳ぐので、ジグヘッド+ワームみたいにアプールが弱いルアーではありませんが、それでも(素材的にも)他の小型のバイブレーション、特に鉄板バイブレーション系とは使い勝手で一線を画しそうです。
「ジグヘッド+ワームよりはアピール集魚力が強いので広範囲のシーバスにアピールできるけれども、鉄板バイブの今日な強烈なウォブリングは嫌う」みたいなシチュエーションで超絶効果を発揮しそうなルアーです。
シーバスがついているピンポイントは把握しきれていないけれども、センシティブな状況で使ってみると効果的な予感がしますね。
楽しみです!
バリッド55
バリッド55は、いにしえからシーバス業界に鎮座するバイブレーションバリッド70のダウンサイジングモデル。55mm、重量6.5gの、かなり軽量コンパクトなバイブレーションです。
すくなくとも、10数年程度昔から売っているんじゃないでしょうか?。
バリッド55を語る上で、オリジナルサイズのバリッド70は外せないので、バリッド70についても少し触れてみたいと思います。
バリッド70あれこれ
オリジナルサイズのバリッドは昔からあるバイブレーションなので、王道ど真ん中のアクションなのかと思いきや、特徴的でトリッキーな使い方もできるルアーです。
ノーマルとヘビーウエイトモデルがあって、軽い方のノーマルモデルのほうが、よりバリッド本来の「ミノーライクなバイブレーション」っていうコンセプトが色濃く反映されている気がします。
ヘビーウェイトは重くなっている分、ノーマルよりもしっかり沈んでくれます。
「デイゲームで使いやすいオーソドックスなバイブレーション」に寄せていったカンジですね。
バリッドは、ノーマル・ヘビーともに、数年前まで地元の釣具屋さんのシーバスルアーコーナーにズラッと並んでいたのですが、最近置いている数が少なくなってきた印象がありますね。
古いルアーなので、売り場面積が新しいルアーに取って代わられることは仕方がないですが、それでも売られ続けているということは確かな釣獲力の証拠でもあります。
オリジアリティあふれるバイブレーション
メーカー曰く
「バイブレーションの飛距離やレンジキープ力はそのままに、ミノーのアクションレスポンスを両立する唯一無二の存在で</す」
とのこと。
なんか難しそうなことを言ってますよね。笑
ざっと他のバイブレーションとの相違点を(独断と偏見をたっぷりまじえながらw)まとめると、こんなカンジです。
① 一般的なソルト用バイブレーションより上のレンジを引いてこれる。
② バイブレーションにしてはゆっくり巻いて使いやすい。
③ ゆっくり巻きでロール気味のアクション、早巻きでウォブリングの可変アクション。
④ ロッドアクションを加えたときのヒラウチがすばらしい!
個人的に特に気に入っているポイントが4番目の「ロッドアクションを加えたときのヒラウチがすばらしい!」ところ。
ベイトが泳いでいてバランスを崩したときに、ほんの一瞬横倒しになりますよね。
そこに太陽の光が反射して、一瞬「ギラッ」と魚の腹が輝くあの感じを、すごくなめまかしく再現できるんですよ。
ヒラウチの使い方
一定速度でタダ巻きをしてきて「ここぞ」というポイントに差し掛かったときに(もしくは気分次第でw)トゥイッチすると、一瞬ルアーがヒラウチします。
しかし、あくまでヒラウチ。ダートではないのでそこまで派手なアクションじゃないのですが、逆にそれが効いているような気がしています。
今まで、何度もそれでシーバスがヒットしてきました。
アクションを継承した正統派のダウンサイジングモデル
話が脱線してバリッド70の話でアツくなってしまいました。
失礼いたしましたw
バリッド55を試し投げをしてみた感じ、しっかりとバリッド70の特性を引き継いだルアーになっていました。
トゥイッチを入れたときのヒラウチアクションも、きちんと継承しています。
サイズ違いでアクションが全く別物になってしまっているシリーズのルアーって結構多いのですが、バリッド55は70と比較的近い感覚で使うことができるルアーになっていそうですね。
バリッド55が活躍しそうなシチュエーション
バリッド55は70より小さくて軽いので、より上のレンジで使用することができます。
また、同サイズの鉄板バイブレーションにくらべるとさすがに飛距離は劣りますが、ゆっくりとしたリトリーブでも上のレンジを通すことができるので、状況によって使い分けれることができれば、かなりの強みになりそうなルアーです。
とくに、バイブレーションでありながら上のレンジを通せるというのが気に入りました。
僕がよく行くポイントは、とにかく底がゴロゴロしていて、ルアーが少しでも底を擦ると根がかりが多発してしまうので、この特性は非常にありがたい。
バリッド55は「ゆっくりなリトリーブスピードでも上のレンジを泳いでくれるバイブレーション」という、ニッチですが確実に需要がありそうなところにスポッとハマるよいルアーですね。
まとめ
今回は、春のシーバスデイゲーム開幕戦に向けて買ってみたルアーの話をさせてもらいました。
近年のシーバスシーンではビッグベイトが流行っていますが、一方でこういった小さいルアーの実力も見直されて、各社からラインナップされていますよね。
バクリースピンとか、シリテンバイブ53とか、品切れで買えないですもんね〜
デイゲーム用のスモールルアーは、結構好きなジャンルなので、実際にこれでシーバスを掛けるのが楽しみです。
今度はちゃんとシーバスを釣って、またインプレの続編を書いてみたいと思います。
ではまた!