昨年の11月末のことなんですが、和歌山県有田川町にある「遠井キャンプ場」(といキャンプ場)でバイクソロキャンしてきました。
予約の必要が無いキャンプ場(混雑時は完全先着順)で、利用料金も安いく、グーグルマップの口コミも結構良いのですが、町営?(「有田川町ふるさと開発公社」というところが運営しているみたいです)のキャンプ場みたいで、HPから得られる情報が利用料金と簡単な注意事項程度w
いまいちピンときません。
ぼくは細かいところは気にせず突撃できるタイプのキャンパーなので、とりあえず行ってみたところ、なかなか良いキャンプ場でした。
世の中に詳細なレビュー記事が出回っていないので、ぼくの体験ベースにはなりますが、できるだけくわしく記事にしたいと思います。
みなさんの参考になれば幸いです。
ロケーション
場所は和歌山県有田川町。山間部の有田川中流域にあるキャンプ場です。
キャンプ場の目の前には有田川が流れています。
とても水がきれいでした。
夏に川遊びキャンプをしにきたら、子供がよろこびそうですね。
実際にそういったニーズは多いみたいで、夏場は人気のようです。
道路沿いに位置するキャンプ場なのですが、交通量は多くないので、そこまで車の騒音は気になりませんでした。
付近に住宅などが無いために、夜は星がきれいに見えるらしいです。
ぼくが行ったときには、むちゃくちゃ明るい満月だったので、星はあまり見えませんでしたが、それはそれで良かったです。
あまり多くはありませんが、桜の木が生えていたので、春に来ればお花見キャンプも楽しめそうです。
キャンプサイト
河原から一段上がったところにある芝生サイトと、河原のサイトの2種類がありました。
電源サイトはありません。
芝生サイト
きれいな芝生のフラットなサイト。
川に向かってごくわずかな傾斜がついていますが、問題ないレベルです。
区画はされていないフリーサイトです。
ところどこにベンチがあったりして、キャンプ場というよりか、公園みたいな感じ。
林間サイトではなく開けているので、夏のキャンプならタープがあった方が快適かもしれませんね。
目の前に有田川が流れるパノラマの風景が堪能できる、開放的なサイトです。
焚き火をするなら、芝生を傷めないように焚き火シートが必要ですね。
車の乗り入れはできませんが、すぐ目の前が駐車場で坂道もないので、荷物の運搬問題はそこまで気にしなくても良いと思います。
河原サイト
駐車場から一段下がった河原にあるサイトです。
地面は砂利です。
川が近いので、夏に「バーベキューをしながら水遊び」みたいなキャンプをするなら、こっちのサイトを選ぶといいかもしれませんね。
今回、河原サイトは利用しなかったので、管理人さんから詳しい説明は聞いていないのですが、他の宿泊者のレビューによると「四駆の車ならサイト横付けも可能」らしいです。
二駆なら砂利道でスタックしちゃうんでしょうね。
アクセス
HPでは「自動車道 有田IC下車 国道480号を清水・高野山方面へ車で約70分」とのこと。
グーグル先生で調べると59分と出てきました。
時間を測っていなかったので、実際のところはわかりませんが、だいたい高速をおりてから1時間程度と考えておけば良いと思います。
アクセスにあたって一つ重要な注意事項があります。
必ず有田IC方面からキャンプ場に向かってください。
大阪方面や、阪神間在住の方がグーグルマップでルートを調べると「海南IC」で高速を降りて遠井キャンプ場に向かうルートがでてきますが、罠です。
「一方通行では無い山間部ヘアピンカーブ連続ガードレール無し」のデスロードを延々と走らされます。
対向車がくると、なんとかすれ違えるところまで、落ちたら終わりの狭路を鬼バックさせられます。
そして、そこそこな頻度で対向車がきますw
ぼくはバイクキャンプだったので対向車が来てもすれ違うことができましたが、ぼくの後ろを走っていた大阪ナンバーの車の人は四苦八苦していました。
地元民ならいざしらず、慣れていない他県民にとってはデスロードです。
有田IC方面からならばヤバイ道はないので、必ず有田ICから来るようにしてください。
予約じゃなくて当日先着順
予約はできません。
混んでて予約ができないとかではなくて、ネット、電話一切の予約は受け付けていなくて、完全に先着順です。
気候が良くて水遊びができるシーズン以外は空きがあることが多いようですので、夏場以外なら気合をいれて先着競争に参加しなくても良さそうですね。
ぼくが利用した11月下旬は、土曜日の昼前の段階で4組しかいませんでした。
利用料金
利用方法や人数によって料金設定が変わるので、公式HPにあるキャンプ場の案内のPDFを貼っておきます。
https://www.town.aridagawa.lg.jp/material/files/group/17/toicamp.pdf
料金表が掲載されていて、注意事項なんかもかいてあります。
A4一枚サイズのシンプルなものなので、遠井キャンプ場の利用を検討している方は目を通しておくと良いかと。
とりあえず、結構安い料金設定です。
チェックイン・チェックアウト
デイキャンプ利用、宿泊利用ともに、チェックインは8時30分、チェックアウトは17時となっています。
かなりのんびりできる時間設定ですね。
チェックアウトが17時を過ぎると、1泊分の追加料金が必要になるシステムみたいなので注意が必要です。
キャンプ場の設備
決して豪華だったり今風ではありませんが、各設備は掃除が行き届いていて、とてもキレイでした。
カップルでの利用やファミリーキャンプでも安心して利用できると思います。
利用料金の安さを考えると◎です。
ゴミ袋と近隣の「しみず温泉入浴券付きでした
利用料金を支払う際に、管理人さんが「キャンプ場の利用方法・注意事項を記載した紙」「ゴミ袋」「近隣のしみず温泉入浴券」をくれます。
ゴミを捨てて帰る場合は「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」を分別しないといけないので、ちゃんとゴミ袋も2つくれました。ありがてぇ。
後述しますが、近隣の「しみず温泉」は入浴料大人700円なので、かなりお得。
どうやら「車1台につき入浴券を1枚くれるシステム」らしいですが、バイクでもちゃんと入浴券をくれました。ありがてぇ。
管理棟・売店
キャンプ場に入ってすぐにあるのが、管理棟兼売店。
「氷とかアイスとかを販売している」というレビューを見ましたが、繁忙期以外は基本は無人になっているみたいです。
薪だけは無人販売所スタイルで販売していたので、必要ならいつでも購入することができます。
追加で薪が必要になったら、夜間でも買うことができるので、無人販売所スタイルは逆にありがたいかもしれませんね。
管理員さん常駐ではなくて、定時巡回っていうスタイルみたいですね。
HPに記載されている電話番号か、壁に貼ってある電話番号に連絡すると、管理員さんがキャンプ場の利用方法の説明と、利用料金の徴収にやってきます。
ぼくが利用したときは、電話をかけてから設営作業なんかをやっていたら、ちょうどいいタイミング管理員さんが来てくれました。
Wi-Fi
電波が届くのは芝生サイトのみみたいですが、無料のWi-Fiもありました。
これは結構うれしい人も多いんじゃないでしょうか?
水場・炊事場
駐車場の芝生サイトよりに水場と炊事場があります。
たぶん、HPのどこにも書いていなかったと思うのですが、キャンプ場の水道の水は飲料用ではないらしいです。(管理員さんがおっしゃってました)
そういうことは、どっかに書いておいてください。笑
気になる人は飲水を持参するか、キャンプ場の入り口近くにある自販機を活用しましょう。
ぼくはもともと気にしない人なので、自己責任で沸かして飲水&調理に使いましたが、お腹は大丈夫でした。笑
昔からあるキャンプ場に設置されている、カマドスペースもありました。
ダッチオーブン料理とかをするなら、便利かもしれませんね。
あと、炊事場の排水は川に直接放流方式でした。
川の環境を守るために、できれば洗い物は洗剤を使わずに。
使うのなら、ヤシの実洗剤みたいな環境にやさしい洗剤をつかいたいですね。
ゴミ捨て場・炭捨て場
ゴミ捨て場と炭捨て場が完備されています。
ゴミ捨て場は檻みたいになっています。
「クマに注意」とかいう物騒な看板があったので、動物対策をしているみたいですね。
ゴミを捨てたあとは、きちんと扉を閉めるようにしましょう。
キャンプ場の利用料を払うときに、管理人さんがゴミ袋をくれるので、分別して処分します。
ゴミ袋代とゴミの処分費はキャンプ場利用料に含まれています。
そういえば、ぼくが利用したときは、河原サイトには結構な量の燃え残った薪が放置されていました。
ゴミ問題が深刻になると、清掃費の問題でキャンプ場の利用料が高くなったり、利用が制限されるようになってしまうことがあります。
せっかく炭捨て場が完備されているので、ちゃんと処分してほしいところですね。
今回のキャンプでも薪は購入しなかったので、誰かが放置した燃え残りの薪はありがたく頂戴して使わせてもらいました、笑
駐車場
駐車場は一箇所のみ。基本的にここから荷物は手運びすることになります。
ただ、コンパクトなキャンプ場なので、荷物は手運びと言ってもそこまでしんどくは無いと思います。
トイレ
昔は汲み取り式だったらしく、古いレビューではトイレの評判はいまいちだったようですが、現在は水洗式になっています。
設備が新しいわけではありませんが、掃除が行き届いていてとてもキレイでした。
キレイ好きな人を連れて行っても全く問題ないと思います。
お風呂
キャンプ場にお風呂はありませんが、車で10分程度走ったところに「しみず温泉健康館」という宿泊施設やレストランが併設された、こじんまりとした天然温泉があります。
入浴料は大人(中学生以上)700円、子供(4歳以上)350円。
キャンプ場の利用料金を支払う際に、管理人さんが入浴無料券をくれたので行ってきました。
(どうやら、車両1台につき、入浴券1枚くれるシステムみたいです)
利用したのは土曜日の昼間でしたが、地元の人らしきおじいちゃんが2人だけと空いていました。
HPによると、営業時間は11時から20時まで。
水、木曜日は定休日らしいので注意してください。
(別途、冬季には5日間の臨時休館日があるらしいです)
湯船が一つだけの簡素な温泉でしたが、とてもいい湯で、むちゃくちゃあったまりました。かなり良かったです。
完全に余談ですが、浴室が小さいのに脱衣場や休憩スペースは異常に広いアンバランスな設計もちょっと気になりました。笑
地元名産の柑橘類をとんでもなく凝縮させたジュース(ゲロウマ)が自販機で売っていたりして、なかなかおもしろかったです。
期間限定「アマゴのつかみどり体験」
4月から8月の期間限定らしいですが「アマゴのつかみどり体験」ができるらしいです。
子供がよろこびそうなイベントです。
アマゴは1匹あたり550円。10匹以上からでないと申し込めないみたいなので、仲の良い家族同士のグループファミリーキャンプなんかのアクティビティとして利用するのがいいかもしれませんね。
今回は季節が悪かったので、つかみ取りイベントの影もカタチもありませんでしたので、公式HPの案内を載せておきます。
アマゴのつかみ取り体験ができる池が遠井キャンプ場に出来ました。
ご利用には、事前のご予約が必要となります。
ご予約は、10匹以上(1匹:550円)から承らせていただきます。
4月~8月頃の期間限定です。
お誘い合わせのうえ、下記までご予約・お申込み下さいませ。
遠井キャンプ場(総務部)0737-25-0221
とのこと。
キャンプ場を散策してみましたが、それっぽい池は見当たらなかったのですが…
もしかして、炊事場の横にあったココのことなのでしょうか?
周辺観光スポット
事前の下調べを全くしていなかったので知らなかったのですが、遠井キャンプ場の周辺には、色々な名勝スポットがあったみたいです。
キャンプ場に行く道中、看板を見つけたり、実際に通りすがりにあったりしたので、キャンプ帰りに立ち寄ってみました。
あらぎ島
「島」という名前がついていますが、山間部を流れる川の中州に作られた棚田です。
まるで島のようなので、あらぎ「島」という名前になったみたいです。
対岸にある峠道の中腹に展望台が設けられていて、そこから棚田を眺めることができます。
まるでジブリ映画に出てきそうな雰囲気でした。
写真家さんにも人気のスポットで「日本の棚田百選」に選ばれていたり、「国の重要文化財」に指定されていたりするらしいです。
ぼくが行ったときも、バイクツーリングの人、自転車ツーリングの人、一眼レフで写真を撮っている人で、結構賑わっていました。
蔵王橋
有田川の「仁川ダム」に掛かっている、全長160mの吊橋です。
かなり高さがあるうえに、小さな吊橋なので、渡っているとガンガン揺れます。
おまけに、足元が金網みたいになっているので下が丸見え。
実際に渡ってみるとなかなかのスリルがあります。
高所恐怖症の人は、失神できると思います。笑
有田みかんの産地だけあって、みかんがうまくて超安い
有田IC付近には、いたるところにみかん畑があります。
道の駅もたくさんあって、それぞれでみかんを販売して、質も良さそうでかなりお安かったのですが、さらにヤバイのは、そこら中にたくさんあるみかん畑の無人販売所。
いくら無人販売所とはいえ、安すぎませんか?
ちなみに、「安かろう悪かろう」ではなくて、破格なのにむちゃくちゃ甘くておいしかったです。
家族へのおみあげに買って帰った一袋、あっという間にウチの息子がほぼ一人で食い尽くしていました。
もしみかんの旬に行くことがあったら絶対に買ってください。
買わずに帰ったら後悔しますよ。笑
キャンプ場の注意事項とか
遠井キャンプ場のHPに記載されている注意事項の他にも、実際に限定に行かないとわからないことがあったので共有します。
とりあえず、キャンプ場のHPに掲載されている注意事項を下記に貼り付けておきます。
・キャンプ場は、有田川に面しておりますので、河川の増水にはくれぐれもご注意ください。
特に降雨の場合は速やかに退去していただくようお願いいたします。
・ペットの遊泳は禁止です。
・危険ですのでキャンプ場対岸でのバーベキューやテントの設営は御遠慮願います。
・次の人も気持ちよく利用できるようにキャンプ設営などに使った石は、もとの所へ戻して下さい。
・夏は蜂やマムシに十分ご注意ください。
・場内のタバコは禁煙とさせて頂いておりますので所定の場所での喫煙のご協力をお願いします。
この項目では、掲載されていない注意事項について補足しておきます。
川は結構流れが速い
遠井キャンプ場は有田川沿いにあるのががウリのキャンプ場なので、川遊びをメインの目的にして行く方も多いとは思います。
海とは違う危険性があるのが川の水遊び。海水浴に慣れている人も注意してください。
キャンプ場の前の川は水深こそありませんが、中流部&山間部なので、そこそこ流れが速かったです。
平時は深くない川ですが、例えばよくある水難事故のパターン「今は雨が降っていなくても、キャンプ場の上流で雨が降っていたら、急に増水したりする」ことがあるかもしれません。
ゲリラ豪雨が多い夏場なんかは特に注意が必要ですね。
お子さんを川遊びさせるときは、念のためにライフジャケットの着用をおすすめします。
炊事場の水が飲料用じゃない問題
ぼくが見た限り、公式ページのどこにも記載されていないのですが、キャンプ場の水道から出る水は飲料用ではないらしいです。
管理人さんがおっしゃっていました。
別に汚い水が出るわけじゃないし、ぼくは煮沸して飲んで問題はなかったですが(むしろおいしい気すらしました。環境バイアスでしょうか。笑)気になる方は飲み水を持参してください。
クマに注意
ごみ捨てばに「クマに注意」との看板がありました。
クマの出没しない阪神間・六甲山をアウトドアアクティビティのホームにしているぼくには、「クマに注意」と言われても、どう注意したらいいのかわかりませんw
とりあえず、残飯とか食べ物を放置するのは良くないと思いますので、キチンと処分して帰りましょう。
まとめ
和歌山県の遠井キャンプ場についてまとめてみました。
最近流行りのオシャレなキャンプ場ではありませんが、値段も安く、ソロキャンでもファミリーキャンプでものんびりできる良いキャンプ場でした。
ぼくが利用した11月は、土曜日でも空いていましたが、川遊びのニーズは高そうなので、夏休みシーズンは混雑するかもしれませんのでご注意を。
これから遠井キャンプ場に行ってみようと思っているの参考になれば嬉しいです。
とても気に入ったので、また利用したいと思います。
みなさんも和歌山県にキャンプに行く際には、ぜひキャンプ場選びの候補に入れてみてくだい。
また今度、遠井キャンプ場の実際の宿泊レポも記事にしたいと思いますので、よろしかったらぜひ御覧ください。
ではまた!